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予防歯科について

「虫歯になると痛い」と考えている人は結構いるのではないでしょうか? 虫歯になったとしても初期の状態ではほとんど症状は無く、虫歯が歯の一番の防御層であるエナメル質を超え象牙質に到達してようやく「何か変」程度の症状を呈し、さらに進行して痛みを感じるようになったときには虫歯はそれなりに大きくなってしまっています。ですから、痛みで虫歯を自覚した時点でそれはすでに早期発見ではないのです。 初期の虫歯を見つけるのはなかなか難しいものですが早期発見・早期治療ができたなら歯を削る量も最小限に抑えることができますので、予防を兼ねて定期検診を受けている人とそうでない人とではトラブルに対する対応も大きく変わってくるということが考えられます。

 

歯周病についても定期検診を受けることでその兆候があれば口腔内の状況をお伝えし、必要と考えられる対応を早期にとることができます。

歯周病は食事あるいは間食後に歯磨きをせず口腔内に汚れが付いたままにした状態を放置したり、歯磨きをしていても『磨いてはいるが磨けていない』状況でやはり口腔内に汚れが付いたままでいることで、その汚れが原因となり歯の周囲の歯茎や歯を支えている骨に炎症が起こる病気です。 (噛み合わせにより異常な力が引き起こす歯周病もあります) 

歯周病の治療の基本は歯の周囲の汚れの除去ですが、生きていくために毎日食事を摂る我々にとってそれだけでは不十分です。 歯医者で歯の周囲のクリーニングをしたとしても食事・間食をすればまた汚れは付着します。 多くの人は食後・間食後に歯磨きをしていると思いますが、この食後・間食後のセルフケアが適切にできていること、『磨いている』ではなく『磨けている』ことが重要なのです。  歯周病は治療ももちろん大事ですが、『知識・実践・習慣』なくして治療の意義・価値が高まることはありません。

歯周病の原因となる汚れを自分自身でどう取り除くかを知らなければ毎日歯磨きをしていたとしても不十分ですし、十分なセルフケアの知識を持っていたとしてもそれを継続して行わなければならず、要するに自分のお口の健康の為には自分がセルフケアを大切にしなければならないのです。

歯周病は、

{ 歯医者でのプロフェッショナルクリーニング ⇔ ご自身でのセルフケア }

この繰り返しで予防することがとても大切です。

そのために、通常のクリーニングの他、患者様の状況に応じて麻酔下で歯肉の深くについてしまった歯石取りで口腔内の健康状態を確保し、セルフケアのレベルアップのために歯と歯の間の歯ブラシでは取り切れない部位へのデンタルフロス(糸ようじ)や歯間ブラシの使い方の指導、汚れを染出しての歯磨き指導などを当院では行っております。また、毎日の習慣で少しずつ落ちてくるモチベーション維持のために定期検診の案内もしています。

 

私たち人間や動物は生きていくために食事は欠かせません。この食べるという行為には物を噛む、飲み込むといったお口の機能が関わっています。 また、人にとって「食事を楽しむ」ということも人生においてはとても大切な要素です。 そのために生きていくうえではお口の健康は当たり前に大事なのですが、健康を損ねた時に健康のありがたみを実感するように不具合を感じるまではそのありがたみにはなかなか気づけないものです。

しかし、情報社会のこのご時世に虫歯や歯周病を予防するべきということを多くの人が知識としては持っているのではないでしょうか? ただ、その知識がなんとなくであったり、知っていても意外と面倒で実践できていなかったり習慣になっていない人も多いと感じます。

そういう人たちにはぜひ、お口の健康を守るために歯医者を利用していただきたいのですが、予防歯科の主人公は自分自身であり歯医者はお手伝いをしてもらうところということもご理解いただければと思います。

 

予防歯科の理想は「虫歯にならないこと」「歯周病にならないこと」ですが、実際には定期検診を継続して受けていただいている場合でも虫歯になったり歯周病の兆候がでたりすることはあります。 それなら予防歯科の意味が無いと感じるかもしれません。ですが、仮に予防で定期検診を受けていなかったとしたらどうでしょう? 虫歯に気付くのが遅くなり治療で歯を削る量が多くなってしまったり状況次第では歯の神経をとらなければいけないケースになったり、歯周病が進んで歯が揺れだして歯石取りをしても手遅れで歯を抜かなければいけなくなったりといったあまり良くない可能性が高まります。 あくまでも予防歯科の理想は虫歯や歯周病にならないということが目標にはなりますが、その次に大切なこととして何かしらのトラブルになりそうなときに早目のアドバイスを受けていただくこと、トラブルが起こった時に早期発見・早期治療につなげることが予防歯科の本質でもあるのです。 

また、定期検診を受けることはご自身の意識を維持することにつながります。歯磨きなど毎日同じことの繰り返しは習慣としてはいいことなのですが、同じことを一定以上の水準で保つことは意外と難しいものでやっていることに対してのモチベーションが少しずつ下がっていきます。 そのようなときに定期検診を受けることでお口の健康維持に対するモチベーションを再度認識してもらえると思います。

普段からお口の健康に対する意識を持ってもらうこと、その一助として予防で歯医者と上手にお付き合いしていただけたならあなたの生活の質がより高まることと思います。

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